雁 渡 1
闇の中で、白いものを見た。白い髪、俺の白い寝巻きの上を肩に羽織って、ベランダのある窓を少し開け、ギンコが立っている。少しかすれた声で、俺はそれへ声を掛けた。
「ギンコ…。何を見てるんだ?」
「…あぁ、鳥だよ…」
「鳥…」
短い会話の間に、重たい睡魔が訪れる。少し疲れていた。仕事が忙しくて…。だけれど、よせよ、と言われながらもギンコを抱いたのだ。ほんの時々、どうしてもギンコに、触れていなければならない気がする時がある。
どうしてなのだろう。考えても判らない。ただ、朝になったときには、もうここにはいないように思えて、怖くて堪らないのだ。鳥、とギンコは言う。まだ外は真っ暗なのに…。
また、俺には、見えないものを見るのか、お前は。
* ** ***** ** *
「おい、早く。遅刻するぞ」
急かされて、化野はトーストを口にくわえる。疲れているくせに聞き分けがないからだ、と、ギンコの小言が一つ、二つ。トマトの切ったのを化野の卵の皿にのせて、ギンコは真向かいで、同じものを食べている。
朝の光の中では、まるで夢のような夕べのあれが、夢ではないのだと、化野は判っていた。夜じゃなくとも、最近何度か、ギンコが鳥の群れを見上げているのを見ている。近くの公園で。待ち合わせした駅のホームで。そして夕べのように、部屋の窓から。朝も、昼も、夕も、深夜にすら。
「あと五分だ、化野」
五分で出なけりゃ電車に遅れる。車じゃもっと悪い、この時間の道はいつも混むからだ。
「判ってる。今日の帰りは昨日みたいに遅くはならないから」
「あぁ、そうか」
かちん、
と、音を立てて、ギンコがテーブルの上に何かを置いた。銀色のシンプルなキーホルダーのついたそれは、この部屋の鍵だ。
「…そんな顔すんなって」
俺は、どんな顔をしたのだろうか。化野はそう思って、だけれど穏やかな顔をしてみせる余裕はなく、尖った声で言った。
「なんだよ」
「今日、これから少し、遠出する。たぶん、十日は戻らないから鍵を置いていくんだ」
「置いていく必要が何処にあるんだ。こんなのはまるで…っ」
「違う。失くしたくないからだ。他にどんな意味もない」
「……ギ…」
「もう時間、ぎりぎり。あと、トマトだけ食って、もう出ろよ。残りは俺が食うから」
唇を噛んで、化野は押し黙った。恨むような顔をし、ギンコの置いた鍵を取る。そうしてトマトを口に入れる代わりに、腕を伸ばしてギンコの襟を掴んだ。互いにテーブルの上に上半身を傾けて、唇を重ねる。
少し辛い姿勢。途中で一度離れた唇。テーブルは邪魔なばかり。さらに邪魔な出勤時間。時間はどうしようもなくとも、テーブルの周りを回って、もう少しの間だけ、さらに口付けした。ギンコは逆らわないで、化野の背中を抱いて、いつもよりほんの少しだけ、濃いほどの唇の愛撫を受ける。
「ん…ぁ、んっ。…こら、遅刻する気か…って」
「いや、駅まで走るさ」
やっと口付けを解いて、化野は突き放すようにギンコの襟を開放した。意地になるように背中を向け、鞄を持ってドアへと行く化野に、ギンコはなんとか追い付いて。彼の唇を親指の腹で拭った。
「化野、口くらい拭けよ。……行ってくるから…」
「…あぁ」
ばたり、と少し大きい音を立ててドアが閉じる。キッチンのテーブルまで戻って、ギンコは化野の残していったベーコンを摘んで口に入れ、それから皿の上のトマトを頬張った。逆の手でズボンの尻ポケットから、何かを摘んでテーブルに置く。
かちん、と、音を立てて、さっきと同じ部屋の鍵がそこに置かれた。
* ** ***** ** *
渡り鳥が、高い空をゆく。美しい形に並んだまま、時に、吹いている風に身を委ね、時に逆らい…。この季節に、こうして吹く風には雁渡という名が付いていた。
ギンコは丘の上の草の波の中で、たった一人で佇んで、もう随分と長いこと、空をゆく鳥たちを見ている。クロツグミ、燕、オオルリ、あぁ、あれは…雁だ。雁渡の冷たい流れに、追い上げられるように、あんなに速く…。速く。
だけれど、見上げる鳥たちの群れの中には、渡り鳥じゃないものたちの群れがある。川原鳩に、あっちの群れは、ヒヨドリ…。昨日も、そして今日も同じだ。渡りをしない鳥が、あんなに群れて、隊列を組み、どこへゆこうというのか。
ギンコは背にある木箱を揺すり上げ、留鳥たちが皆、目指して飛んでいく方向へと、ゆっくりと歩き出した。
* ** ***** ** *
化野は坂を登っていた。今日はあれから三日後の週末。場所は決めていないながら、二人で少し遠出をしようかと、そう話し合っていたことなど、あの日のギンコは思い出してもいなかったのだろう。そうでなきゃ、一言くらい言う筈だ。
約束してたのに、すまん。とか。次の週末まで待ってくれるか。とか。
不機嫌な顔をしながら歩く化野の左の視野は、緩く弧を描いた海岸線。右は未だ緑の濃い山。不思議な懐かしさと切なさを感じるのは、ここがギンコと彼との、思い出の場所だからだった。
昔、むかし、数百年前に俺がお前と出会ったときに、住んでいた家のあった場所。俺じゃない俺と、ギンコとの絆の生まれた土地。幾多の思い出が眠る海里。
小高い場所まで登ってゆけば、小さな東屋が一つだけあって、化野はそこに腰を下ろす。そうして彼は目を閉じた。
なぁ、一人でここへきたと教えれば、お前、怒るか? 知るものか。俺だってお前を怒っているんだ。
あの日、一人の部屋へ早く戻る気がしなくて、街をぶらついた。そのあと、コンビニで缶ビールとツマミだけを買って、不機嫌なままに帰れば、テーブルには夕飯用にと、ギンコが作っていった料理の皿が幾つかのせられていて…。
自分がいない日の彼を、ギンコが知るはずが無いのに、まるで知っているかのようだ、と化野は思ったのだ。特に、ギンコが出かけた最初の夜には、彼はまともな食事なんかしない。酒とツマミでさっさと終わらせて、布団にもぐって寝てしまう。
そんなふうだと想像ができて、そうして俺を心配するくらいなら、お前、こんなふうにいきなり、俺の傍から離れるなよ。部屋の中も心の中も、ギンコがいなけりゃ広すぎて、寒すぎる。
緑の気の篭った空気を、肺いっぱいに吸い込んで、化野は東屋の椅子から立ち上がった。断片的でしかない、それこそ、つぎはぎのような記憶に頼って、少し、あたりを歩いてみる。
縁側は多分この辺。ここに垣根があっただろうか。今はもちろん、何の跡も無い。それから? それからこっちの方に、井戸とか…。
ふと足を止めて、化野は静かに屈んで、落ち葉や雑草だらけの地面を手のひらで撫でた。あぁ、これは…? 丸い形に石を組んであるのがわかる。元々ここに井戸があったのを、土を入れて埋めてしまって、あとは地面と同じ高さになるまで、組んだ石を取り払ったのか。
確かに、ここには井戸があったのだ。ここに住んでいた「化野」が、ギンコのために水を汲んだ。そうして彼へ茶を入れたり、自分たちの入る風呂の湯に使ったり。
屈んだまま、地面をそうして撫でて、化野はそれから、すくりと立ち上がった。明日も日曜で医院は休みだ。誰もいない部屋へ急いで戻る意味なんかない。それくらいならここで、もっともっと、沢山の記憶が自分に戻るように、思い出の跡を探したい。
彼はケータイを取り出す。
「あの…! か、海里さんですか、旅館の…」
ケータイに番号を残してあってよかった。前にギンコと泊まった旅館に宿をとった。泊まる場所さえ決まればあとは、夜まで一人でここにいたって構わない。ここから夜の海を見よう。波の音を聞いて、星空を見上げよう。ほんの一つだけでも、何かを思い出したいのだ。
ギンコが傍に居ない休日を、彼との遠い記憶を辿りながら過ごそう。そうしてギンコが戻ったとき、こんなことを思い出したぞ、と教えてやろう。ギンコは驚くだろう。喜ぶだろう。懐かしいな、と、彼はきっと目を細める。
化野は改めて風景を見渡した。ずっと遠い空を、渡り鳥が隊列を組んで、ゆっくりと横切っていくのが見えた。
鳥を、見ているんだ…
そう言ったギンコの声が、耳の奥で静かに響いた。
続
2010/08/28
2 へ ↓
雁 渡 2
俺は鳥じゃない。だから、別に呼ばれているわけじゃない。あの蟲は鳥にだけ影響を与えるから、足が向くのはそのせいではないはずだ。だけれど、立ち止まることが出来ない。山を、谷を越え、橋を渡って川を越え、今また緩やかな坂を登っていく。
蟲に導かれて、いつのまにかこんなところにまで。
ギンコが見上げる空には今、二種の鳥の群れだけがいた。雁と鷺。それらはどちらも渡りの鳥だ。遠く離れて飛びながら、明らかに何かに引き寄せられていた。蟲は見えない。元々、姿の無い蟲だ。
ギンコの眼差しは、見えないものを求めるように、ゆらゆらと揺れて苦しげだった。
あぁ、お前はまるで、漂うだけの風。
姿すら持たぬ孤独な魂。
長い長い時間を生きて、時がくれば空を渡り、
たった一つの相手を求める。
それは寂しさを埋めるためなのだと言うものがいた。
道連れを選ぶためだと言うものもいた。
ふと、それまで見えなかったものを、空に見つけてギンコは目を細めた。それは白い鳥のように思えた。藍の夜空を透かして、幻のようだった姿が、少しずつ、ほんの少しずつはっきりと見えてくる。
そうか、いいな、お前は…。
求める相手を見つけるまでは、そんなふうに姿がないから、
誰にも気付かれない。長い長い時を旅し続けていても、
誰かに不審がられたりしない。
見れば、空を行く鳥は、今は白い鷺だけになって、雁たちはずっと後ろの空に遠ざかって離れてゆく。
それは、酷く不思議な光景だった。白い鷺の群れは、広い夜空でゆっくり、ゆっくりと羽ばたいている。鳥たちはこんな夜更けに、殆ど何も見えないだろうに、それでも何かを求めるように飛び続けていた。
十数羽の群れの先に、一羽だけ少し離れて飛ぶ鳥は、少し前まで姿すら無かった蟲だけれど、それはとても美しく、とても不思議な存在だった。
白い鷺たちよりももっと白く、まるで、地面に落ちる前の雪を集めて作ったかのように無垢な色。日を浴びる氷の結晶のように、きらきらと小さな煌きを、羽ばたくごとに後ろへ散らせている。
いつしかギンコは崖の縁に立っていて、自分も空へ飛び立ちたいかのように、じっと強く、夜空を見上げていた。
お前の生き様は、どこか俺に似ているんだ。
だから惹かれた。だから見ていたかった。
見届けたかった、最後の時を…。
消え去る、姿を。
ギンコは唇を噛んで、自分の体を強く抱き締めた。見ていると、自分の体まで消えてしまうように思えた。長い長いこの命が、終わる時を願ったことも、一度や二度ではないのに、それでも消えてしまうことを思っただけで、こんなにも恐ろしい。
すべてが終わるのなら、「彼」とも、もう永遠に会えなくなる…。
悲しみも痛みも、気が狂うほどの会いたさも、この命ごと全部が、消えてしまうと判っていてさえ、それだけはどうか、と心が泣き叫ぶ。取り上げないでくれ、それは俺の「魂」そのもの。
その時、十数羽も飛んでいた白い鷺たちの列が、唐突に乱れてた。鳥たちは散り散りになり、たった一羽だけを空に残して、他のものは何処かへ飛び去っていってしまう。夜空に残ったのは、たった一羽と、鳥の姿のあの蟲だけ。
そうして、鳥の姿の孤独な蟲は、一度だけ短く、弱々しく鳴いた。
あぁ、夜空に、
星の欠片を、ちりばめるように。
次の瞬間、白い体を溶かして、鳥の姿のその蟲は、段々と消えていってしまう。ほんの少し前に得たばかりの姿が、銀の粉を散らす様に消えていく。花が花弁を零すように。淋しすぎて冷たい涙のように。
きらきら、きらきらと、欠片は空へ飛び散って、白い鳥はあっと言う間に消えてしまう。消えた後には、たった一羽の白い鷺が残されて、その鳥は、嘆くように、長く長く鳴いた。
そしてその一羽は、追い求めていた相手の姿が消えたのを、探すように空を旋回する。狂ったような飛び方だった。
大きく美しい翼が、折れて歪んでしまいそうなくらい、激しく、乱れたように羽ばたいて、そしてもう一度、澄んだ音色で鳴くと、そのまま真下へと落ちていった。いつの間にか荒れ始めていた波が、その鳥の体を受け取め、飲み込んで、ゆらりゆらりと大きく揺れた。
いつしか、風が酷く強くなってきていた。刺すように冷たい雨が、ぽつぽつと彼の頬を打った。ギンコは、じっと身じろぎもせずに立ち尽くしている。どんな蟲なのかを知っていても、見たのは初めてだったのだ。
ひとりで、消えていくのかと思っていた。
いや、蟲は確かに独りで消えたが、
あの蟲を、ここまで追いかけてきた鳥まで…。
雨も、風も酷く冷たかった。夜空にはいつの間にか雲が立ち込めて、揺れる黒い波には、白い波が逆立っている。項垂れて、震えて、来た道を戻ろうと後ろを向いた彼は、そこに立っている人影に、やっと気付いた。
「ギンコ」
と、人影は彼の名を呼んだ。そうして手を差し伸べた。差し伸べられた手のひらの上には、銀色のシンプルなキーホルダーのついた、鍵。
「忘れていくな。大事なものだぞ」
「…あ……」
「泣くな」
化野はそう言った。言ってギンコの手を取って、鍵をその手のひらに握らせた。
「帰ろうか」
「……あだ…しの…」
「あぁ、…困ったな、多分、終電がもう無いぞ」
腕時計を見てそう言って、化野はギンコの冷えた体を抱き寄せる。同じほど化野の体も冷たくて、その上降り始めた雨に、二人の体はどんどん濡れていく。
「宿は、嫌なんだろう。野宿といこうか、ギンコ。二人なら寄り添えば…」
「ば…か…、お前に、させられるか」
呆れたように苦笑する頬に、また涙がほろりと伝った。
* ** ***** ** *
「ふぅ、温まったなぁ…」
のんびりと化野が言う。宿で風呂を貰って、夕の食事もとって、敷いてもらった布団は、二人になったあと、こっそりと二つをくっ付けて、化野が嬉しげに敷き直す。
「化野…、なんで」
「…さあな。俺は淋しかったんで、一人でここに小旅行にきてただけだぞ。お前こそ、なんだ」
「…………」
「…蟲のせいだろ」
ぽつり、そう言って、化野は布団に潜り込み、当たり前のようにギンコを手招きした。頬をほんのり染めながら、ギンコは二つ並べてある布団の中、なるべく化野から離れて横になり、あっと言う間に引き寄せられてしまう。
「…暑いだろっ。まだ火照ってるのに」
文句を言うギンコの顔を、穏やかな顔で化野が眺める。
「井戸を見つけたぞ。竈のあとらしきのも見つけた。凄いな、お前と、最初に出会った俺の、あそこで暮らしてた跡だ。凄い、と、思ったよ…」
「何がだよ」
わざと呆れたような声を出していても、抱き締めたギンコの体が、その肌が、微かに震えるのが判る。
「井戸に寄り掛かったお前の姿が、見える気がしたんだ。桶で汲み上げた水を、柄杓ですくって飲むお前も。…あの竈で炊いた飯を、きっと俺は、お前のために茶碗によそったんだろうな」
「……ふたり揃いの、茶碗に…」
「ギンコ」
ちゅ、と首筋に吸い付くと、喉の奥で声を立てて、ギンコは嫌がった。腕を突っ張って、化野の抱擁から逃げ、寝返りを打って背中を向ける。
「また声を立てちまうってか?」
化野がからかう声に、ギンコは返事をしなかった。向けられた背中に何かを感じ、黙って待っていると、眠ってしまったかと思う頃、やっと小さな声がする。
「消えてしまったあの鳥は、蟲なんだ。お前にも見えたんだろう…?」
「あぁ…」
短く、化野は返事を返す。
「随分と酷い蟲だったな…。鳥たちを惑わせて、ずっと自分について来させて…。自分が消えるときになりゃ、道連れに一羽を」
「いや、…あの時、海に落ちて死んだ鳥の鳴き声は、消えた鳥に呼びかけているように、俺には聞こえたよ。その前に長く鳴いた声は、凄く、辛そうだったんだ。まるで、置いて逝くな、と言うように…」
言い終えると、化野は手を伸ばして、ギンコの髪に触れた。そっと優しく撫でて、撫でながら目を閉じる。
お前がもしもあんなふうに空をゆくものなら、
お前をどこまでも追いかけてゆける鳥でいたい。
お前が死ぬ時まで、傍にいられるなら、
お前が死ぬ時は、俺も共に死にたいよ。
ずっと共に、と、そう鳴いた伴侶に答えて、
この先も離れない、と、そう鳴いて、
あの鳥が海に身を投げたのなら、
俺は酷いなどとは思わない。
ただ、羨ましいと、思うだけのこと…。
「ギンコ…?」
と、化野は言った。眠ってしまったかもしれなかったギンコの髪が、ほんの少し震えた。
「明日はもう一度、あの場所へ行こう。俺とお前との、大切なあの場所の、どこらへんに縁側があったのか。どこらへんに蔵があったのか。教えてくれ、ギンコ。少しでいいから、思い出話をしてくれよ」
「…少し、だけだぞ」
そう呟いたギンコの声は、泣くように震えていた。
じっと目を閉じて、ゆっくりと眠りに落ちる二人の耳に、数百年経とうと変わらない波音が、一つ、一つ、響いていた。その音に混じって、鳥が鳴き交わす声が、二つ、聞こえた気がした。
終
雁渡、書き上がりましてございます。ちょっと後編長いね。思い浮かべていたテーマ通りに書けたんですけど、ちゃんと伝わらないかもしれないー。自己満足だったりしたら…。まぁ、いいか。←もしもし?
鳥の姿になった蟲が、きらきらと零れるように消えて、その後を追うように、一羽の白い鳥が海に身を投げる。そのシーンが、私の脳裏に浮かんでいたように、少しでも伝われば嬉しいんですが、それもまた無理かー。
結局、蟲の名前は出てきませんでした。なんていう蟲なんでしょう。お題の「雁渡」というのが、イマイチ生かせていなくて、残念作品ともいいますが、私は満足なんでー。←もしもし?の2。
ともあれ、完結、次の蟲はどいつだーっ。
2010/09/11