旧拍手お礼ノベル 09/03/08-05/08
「嘘 と 野暮」





「こ、こんな昼間っから、やめろ…っ。ぁ、あ…っ。だ、誰か来たら…」
「来やせん。今は誰も風邪なぞひいてないし、どの家の薬も調合して渡してやったばかりでな」
「だからっ…て。ひ…」

 留守中に上がりこんで、囲炉裏の端で居眠りなどしたギンコが悪かった。往診から返った化野が、木箱ではなくギンコの中身を暴きに掛かるとは、予想も覚悟もしていなかった。圧し掛かられて、逃げようと四つに這った後ろから、腕を押さえられ、脚を開かされて、その脚の間に手のひらが這う。

「よ…せ…っ、あだしっ」
「なに、そんな怖がる事はないぞ。ちょっとした検査だ。いや診察だな。お前が怪我も病も患ってないか、主治医の俺が隅々検めてやろう」
「な、なんで…なんで…ッ」
「さてなぁ…」

 化野はふと黙り、ギンコのズボンを下しながら、彼の耳元へ唇を寄せる。
「お前、この前もってきたあの蟲絡みの品。贋もんだろう…?」
「…な…っ。何、言っ…」
「やはりな。この前なじみの行商人がきて、あれと同じもんを見せてくれたぞ」

 別にギンコの言葉よりも、その商人の方が信用できるって訳じゃない。今のギンコの反応を見て聞いて、贋物なのだと確信したのだ。さぁこれで、苛める材料と理由が出来た。どうしてくれよう、この…四ヶ月も来なかったつれない男を。

「あ、あれは…。化野、それで怒ってる…のか?」
「それ以外に、俺を怒らせるネタが何かあるとでも?」
「…いや、ちが…っ。あッ…」

 四ヶ月だなどと、大した事は無いだろう、と、そう考えることも出来る。ひと季節、という言い方をすれば、ますます些細な時間に思えるだろうか。だが、化野は実は、聞きたくなかった恐ろしい噂を、ずうっと前にある旅人から聞かされて、それでずっと、不安でいたのだ。
 それは、それこそギンコがここを発った直後のことだ。その時からつまり、四ヶ月もの時間が過ぎてしまっている。


 俺も聞いた話だがね、白い髪した若い男が、この先の峠で
 追剥ぎにあって、怪我をさせられた…とか、そういう話だよ。
 それ、ここに時々来てる男のことじゃないのかい?


 そうしてそれを聞いてから、化野は一日も心安らぐ事はなかった。膨れ上がってくる不安を紛らわせることも出来ず、かといって、心配ごとを消す方法もありはせず、それから今まで、夜もろくに眠れずにいたほどだ。
 なのに、ギンコはいつもと変わらぬ顔で現れた。それどころか化野の留守中に上がりこみ、すぅすぅと安らかな寝息を立てて、無防備そうに寝こけていたのだ。人の気も知らないで…。

 ギンコの持ち込んだものが贋もんだとかなんとか、そんなことはもともと大して、気にしちゃいない。気に合うと思えば、贋だろうと、ボロだろうと、大枚はたくに惜しくはないし、その金がギンコの旅を潤わせると思えば、言い値より多く払ったってよかったのだ。
 ギンコはそんな化野の想いを、ギンコを気遣う心からの願いを、ちっとも判っていやしない。

「さぁ、脱げ、全部。そうやって俺に贋作掴ませた侘びを、その体でして貰おうか。今から始めて明日の朝までだって、俺は構わないくらいだ」
「あ、朝まで…? ちょ…っ、じょうだ…。あ、あ…ッ」

 シャツを胸の上でたくし上げ、現れた紅い小さな果実に、化野は容赦なく口をつけて啜った。びくり、と震え上がって、ギンコは彼の髪を掴む。もう一方を指で摘まれ、化野の手が、下着越しに付け根を揉み回し始めて、その抗いもすぐに力を失う。
 あぁ、あぁ、と切ない息をつきながら、無意味に両脚をもがかせて、抵抗とは真逆の意味で、ギンコは露な胸を反らした。尖った箇所に舌が絡み、歯が強く立てられる。

「ぃ…っ、い、て…ぇよ。や…」

 ざら、と舐めあげられて、ギンコの声は震えている。もう逃げられはせぬと諦めて、化野の髪に指を絡めていると、その様子に少しは満足したか、化野はぽつり、と小さく呟いた。

「どこ、怪我したんだ…? お前」
「…え…?」
「お前が追剥ぎにあったんだって、ある男から聞いたぞ、なんで…」

 ぽつ、と言葉が一度途切れた。化野はギンコの顔を間近で見つめ、怒ったようなその顔を寄せて、静かにギンコの唇を塞いだ。乾いている唇の感触が愛しくて、ひとりで旅をするしかない身の上が可哀相で、頼ろうとしない彼の心が憎たらしい。

「なんで、その時、俺んとこに戻らなかった? 持ち金盗られたんだろう。怪我したんなら尚の事だぞ、ギンコ」
「…大した怪我じゃなかったから。それに…この間は、蟲を結構寄せちまって、どうしてもすぐにこのあたりから離れなきゃならなかった」
「………あぁ、そういう訳か…」

 随分と強引に、ギンコをここに引きとめたのは、自分の方だったことを、もちろん化野は覚えている。そのせいで、怪我した体で無理してここから離れようと進んだのか。けして易くは無い山の道を、必死で歩いて遠ざかっていったのか、ギンコ、お前は。

「つまり…俺のせいか」
「違う」
「違わないだろう…っ。無理に引き止めたのは俺だ! お前のためを思っているようなこと言って、その実、お前を苦しめてるのは、いつだって…」
「違う…っ!」

 激しく否定してから、ギンコは抗いをすべてやめて、じっと横たわったままに、化野の顔を正面から見つめた。

「いつも、俺が旅立とうとするのを引き止めているのはお前でも、引きとめられると判ってて、もう発つと口にしているのは俺だ。駄目なんだと判っていて、ろくに抵抗もせずにここに居続けちまうのも俺だ。俺が、お前の傍にいたい。それだけだ…」

 それからギンコはぽつり、ぽつりと語ってくれる。この前もってきた茶碗が、蟲を寄せるというのは確かに嘘だが、あの茶碗の内側に書かれた紅色の模様は、蟲を描いたものだとも言われている。

 元々、二つ揃った対の品だが、持ち金では一つきりしか買えなくてな。先に一つをお前に買ってもらって、その金を元手に、残り一方を買う気でいた。でも、別の方からもう手に入れたんなら、俺が買う必要はなくなっちまったなぁ…。

 どうせなら、もう一つも、俺からお前に渡したかった。そん時、実はこの器が蟲を寄せるんじゃなくて、この絵が蟲の絵らしいんだ、と、言い直す気でいたんだけどな。

「高く買って欲しくて、嘘を言ったのは間違いねぇし…。いいよ、仕置きでもなんでも、すりゃいいさ。騙して悪かったよ」

 はぁ、と力の抜けたように息をついて、ギンコは目を閉じる。殆ど脱がされた衣服を、大腿やら首やらに絡みつかせて、それ以外は曝け出したあられもない恰好で、よく見れば左の二の腕の外側に、癒えかけた大きな擦り傷が一つ。

「これか、追剥ぎにやられたってのは…」
「あぁ、かすり傷だよ。ああいう輩は、金目のもんさえ手にはいりゃ、相手を殺すまでしないからなぁ…」

 一度目ではないように言う、そんな言葉に化野は震えた。命の危険なんてものは旅の空の下、ごろごろと、どこにでも転がっている。こうして何ヶ月あけていようと、ギンコがここに来てくれるのは、偶然が負の方へ転がらなかっただけのことなのかもしれなかった。

「すまん、俺の心が狭かった」
「んなことねぇよ。抱けよ、さっさと。もう嫌がらねぇから」
「まだ日が高いぞ?」
「だからどうした」
「嫌じゃないのか」
「……野暮だなぁ…」

 大腿と首のあたりに脱がされかけた服を絡みつかせ、ギンコは両腕をそろりと持ち上げる。その腕で化野に縋りつき、耳元に唇をつけながら、ギンコは言うのだった。

「化野、お前に、抱かれてぇ…って、言ってんだよ」





09/03/08

 

  

 



 はぁ、はぁ、と浅い息が零れる。心の臓はばくばくと騒ぎ、抵抗一つする気もないのに、時折、膝が逃げるように動く。化野は、その抗いが本物ではないと判っていて、特に押さえつけようとはせず、ギンコの肌のすべてを、指先と唇で順に辿った。

 今、傷として残っているのは腕のこの場所。これはきっともうすぐに消えるだろう。その程度の浅い怪我だ。だけれど脇腹の、この…。この跡はきっと、生涯消えない。ギンコが彼の知らない場所で、知らないうちに死ぬかもしれなかった、そういう出来事の、あった跡。

「…ギンコ」
「ん…。ぁ…ッ、やっ、そこ…」

 吸い付かれ、しつこく舐められてギンコは嫌がった。もともと敏感な皮膚をしているのに、傷の跡があるせいで、余計に感じる。ざらり、と舐めあげられただけで、声も震えも止められなくなり、ギンコは化野の頭に指を立て、髪を掴んでひっぱった。

「た、頼む…、そこは弱いんだ。し、知ってるだろ…っ」
「あぁ…だから、余計に」

 余計にしつこく苛めたくなる。俺にしか見せないお前の顔を、一晩のうちになるべく沢山見たくて。そんな言葉を言わずに秘めて、化野はそれでもそこから口を離した。
 その口を今度はギンコの顔へ寄せ、長く深い口付けをする。唾液の絡む音をわざと鳴らし、ギンコがますます恥らうのを見るのが、嬉しくて堪らない。悪い趣味だ、と自分で思う。

「昼のうちだと、いいなぁ、ギンコ。お前の顔が、よく見えて…」
 言うと、ギンコは無理をして顔を横へ向け、欲情しきった顔を見られまいと必死になった。
「何で嫌がるんだ、いつも」

 笑ってそう言いながら、化野はギンコの両脚を抱え上げた。ギンコの性器から零れ落ちた液を、手早く後ろへと塗りつけて、慣れた手際で自分のものをあてがう。熱い先端が、すぐにそこを押し広げてきて、ギンコを首を横へ振りながらも、無意識に脚を広げていた。

「もっと、力、抜いてな」
「ん…ぁ、あ…」

 まるでその為にその部分があるように、ギンコの後穴は化野の杭を受け入れる。それこそ本当に、太い杭でも突き刺さるみたいに、苦しげに息を速くし、布団の敷き布に爪を立て、なのに脚を大きく広げて力を抜いて…。

「あぁ、奥まで届くぞ。ちょっと上手くなった…な、ギンコ」
「い、言う…な…っ」
「なんで。褒めてるのに、何が悪い? そら、も少し奥」
「は、ぁう…ッ」

 ぐい、と腰を動かされてギンコは仰け反る。ギンコの反応を喜んで、化野はそのまま腰を揺らした。それほど乱暴なわけじゃないが、やっとおさまったばかりのそれが、容赦なく中を擦り上げ、彼の身の内の、柔らかな肉を揉みくちゃにする。

「ん、ぅあ! ひ、ぁあ…っ…」
「あぁ、ギンコ、そこに力、入れるなって」

 無意識にそこを締めてしまうのを、化野は困ったように咎め、ギンコの膝の片方を掴んで、強引に脚を広げさせた。それまでよりも大きく、縦に。その片脚は、化野の肩の上へのせられ、そのまま抱え上げられてさらに揺さぶられる。
 途端、ずちゅ、と生々しい音がして、今までよりもさらに、もっと奥まで突き上げられて、ギンコの視野が一瞬白くなった。あまりに快楽が強過ぎて、もう何も考えられなくなっていく。

「ギンコ…、ギンコ…っ」

 化野もまた、強まる快楽と、ギンコへの想いに酔ってすっかり理性を、手放しかけた、その時のこと。バタバタバタ、と、外から足音が聞こえてきた。嫌な予感は当たるもので、そのすぐ後に、障子の開けられる音。

「先生っ、大変だ、里長んとこの孫が転んで怪我しちまった!」

 幸い、化野とギンコが今いるのは、たった今、障子を開けられた囲炉裏の部屋じゃなく、その部屋よりも一つ奥の部屋だ。そこまで上がりこんで襖を開ける里人は、そうはいない。筈だった。

「聞こえないのかい、先生っ、急いできて欲しいって、里長が」

 恐らく、男は縁側で草履を脱いでいるのだろう。それらしい音がして、そこらあたりの板の間がきしりと、軋んだ。次には畳を踏んで近付いてくる足音が。ギンコは無理な姿勢を強いられ、そこで化野と繋がったまま圧し掛かられ、全身を強張らせて青ざめている。

「奥か、先生、とにかく早くきてくんなきゃぁ」
「あっ! あーっ、い、い、今そこ、開けられちゃ困るっ。そ、そのぅ、あ! そうだ。そのぅ、今、す、凄く高価な粉薬を扱ってるから、風で飛んだら大変なことに…! 片付けてすぐ行くから、な!」
「なんだ居るんじゃないか。そうかい、じゃあ、急いでくれ、先生」
 だが、男は隣の部屋から立ち去る気配はない。

「ええっと、長のとこに先に行っててくれていい。俺も支度してすぐ駆けつけるからっ」
「長んとこじゃねぇよ、孫がいるのは浜の方だ。言葉じゃ場所伝えらんねぇから、俺が一緒に行かねぇと。だから先生、早く! そうだ、俺、支度手伝おうか?」

 ガタ、と音がして、障子に手が掛けられたらしい。

「だ、だから、そこを開けないでくれ! 高価な薬が!」

 あまりのことに、化野の声は裏返っている。必死で相手を制止しながら、なんとかギンコと身を離そうとするが、二人して焦っているせいか、繋がりあったそこは一向に離れてくれそうもない。
 危機一髪とは、まさにこのこと。涙目になって、震えているギンコを宥める余裕など、化野にもないのだった。





09/04/11








「ギンコ…ギンコ、なぁ、力を抜いてくれ。外れない」
「………そん、な…、どうやっていいか、わからな…」

 そりゃあ、そうかもしれない。いつもは何度もイかせて、ぐったりと力の抜けた体から、化野の方が身を離すのだから。とにかく落ち着こうと、化野は数回深く息を吸ったり吐いたりし、それから改めてギンコの耳元に言った。

「じゃあ、強引に抜くから、声出さないように、しといてくれ」
「わ、かった…」

 とは言え、どうしたら声を押さえられるのか。ギンコは片足を裂くように広げられ、化野に圧し掛かられたまま、自分のシャツを口に突っ込んできつく目を閉じた。後は我慢するしか方法がない。

「ん…っ、くふぅ…ッ」
「はぁ、はぁ…っ…」
「ん、ん…っ」
「も、少しだから、な、ギン…コっ」
「…ぅう…ッ!」

 やっと外れた。ギンコはがくがくと身を震わせ、無理に抜き取られた衝撃で、イってしまっている。弾け飛ぶ白い雫が、すぐにも出かけなければならない化野の着物を汚していくのを、とにかくなんとかしようと自分のそれを自分の手で捕まえる。

 先端を無理に握って、穴を指で塞いでいるギンコの姿は、滑稽だけれど酷く扇情的で、化野は急いで目を逸らした。

「だい、じょうぶか? ギンコ…」
「ふ、ぅう…。いいからっ、さっさと怪我人のとこへいけ…っ」

 乱れた着物をなおしてすぐ出掛けたいのだが、濡れた部分をそのままにはしておけず、化野はそこらへんにあった布巾でごしごしと胸を拭いている。白っぽく濡れたところを拭いただけでは、色を濃く変えた藍色の着物が、すぐに乾いてくれやしない。

「先生、まだなのかい? 早くしてくれよっ」

 外からは急がせる声が掛かり、医療道具を引っ掴むと、化野は何かに躓きながらも外へと飛び出していった。走り去る二人分の足音が遠ざかると、ギンコはぐったりと体を伸ばし、枕に顔を埋めて震える。

 今回ばかりは、本気で焦った。考えてみれば、こんなふうになり兼ねないことを、もっとちゃんと考えておくべきだったのだ。無理に抜かれた後ろは、ひりひりと痺れるようだし、前は前で、半端にイったせいか、まだ快楽がじわじわと熱を留めていて辛い。

「あだしの…」

 呟くと、体は変に熱くなった。まだ夕暮れ時で、襖の間から明るい光が入ってきているが、化野は急患で出掛けていったのだから、帰る頃にはもう暗いだろう。

 ギンコは横になったままで無意識に、前のそれを手でさすり、それだけではなく、ひりひりしている後ろにまで指を触れて、宥めるように撫でていた。それから自分のしている事に気付いて、大慌てで飛び起きる。

 見れば白く飛んだ飛沫の後が、畳に点々と跡を残し、脱ぎ散らかされたギンコのズボンは、妙な形で遠くに落ちていて…。赤い顔をして、大急ぎでそれらを拾ったり綺麗にしたりしている時、いきなり後ろから化野の声がした。

「帰ったぞ、ギンコ! 急患とは言え、転んだ子供の手当てだけだったんだ」
「ぅわっ。は、早いな…。びっくりした」
「ん〜。まぁ、里長んとこの、まだ幼い初孫のことだってんで、騒ぎ過ぎただけみたいでな。何してんだ? ギンコ」
「いや、その片づけを…」

 畳をごしごしと拭いていたらしいのに気付いて、化野は笑う。

「あぁ、別にそこまできちんと拭かなくていいぞ。茶やらなんやら零した跡はあちこちあるし、それに比べりゃ、そんなに濃く跡は残らないから」
「………」

 聞いて思わずギンコは黙り込む。そりゃあつまり、今まで何度もこの部屋や別の部屋でそういうことをするたんびに、時には飛び散っちまった跡を、化野が拭いてた、ということだろうか。知らなかったとは言え、そんなことを言われて、かぁっ、と首筋が赤くなる。

「どうした? ギンコ。あぁ、そうだ、ちょっと見せてみろ。まだ痛むんじゃないのか、その…」
「い、いやっ、大丈夫だっっっ」

 そう言って飛び退いて、手を後ろに回して尻を押さえるギンコを見て、化野は派手に吹き出した。

「そこじゃなくて、腕の怪我の事だ。それともそっちもまだ痛いか? 塗り薬つけてやろうか?」

 ギンコは思わず手にしていた手ぬぐいを、化野の顔に投げ付けた。うまくそれを受け止めて、化野は厨の方へと入って行く。脇に抱えた籠の中には、里長のところで貰ってきた芋やらなんやらが入っていて、それを夕餉にしようと思っているらしい。

「なら、芋でも茹でて、夕飯にするとしようか、ギンコ。俺も今回のことで少しは懲りた。そういうことなら手当ての跡はすぐに…だろう。それならも少し暗くなってからの方がいいしなぁ」

 懲りた、という言葉が、ちっとも本当に聞こえない。図太い神経の化野なのだった。




 
09/05/08

 
 


 

 
 





10/03/24再UP


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